開業1周年での大きな挑戦
お茶と本を愉しむための書店「BOOKS&TEA 三服(さんぷく)」を開業した旅館・和多屋別荘が主宰する温泉旅館発の新しい文学賞です。
ひらくでは、企画・実装・ワークショップ・審査・授賞式に至るまで文学賞開催にまつわるすべてをディレクションいたしました。
▼ 設立の理念『読む愉しみと書く愉しみ』
三服文学賞では「書く愉しみ」を応援します。文筆業をされている方に限らず、全国の普段なかなか文章を書く機会がない方々からもひろく作品を募集し、暮らしのなかに「書く」時間を取り入れる愉しみを共有したいと考えています。
そのお手伝いとして、期間中は定期的にビギナー向けのワークショップやイベントを無料で開催・配信・アーカイブいたしました。
▼ 想定の10倍近くの反響
三服文学賞は初回にもかかわらず2,170作品の応募があり、計1,523名が参加。
文芸誌が主催する五大新人賞に匹敵する応募数となりました。
4歳から102歳まで老若男女にご参加いただき、全国に留まらず海外からの応募もありました。
このように幅広い方々に参加いただくことで、文学賞をきっかけにBOOKS&TEA三服をひろく知っていただく機会を提供しました。
暮らしのなかで
「書く愉しみ」を応援する。
「三服小説家」というひとことから生まれた企画
三服文学賞は和多屋別荘代表の小原社長の何気ないひとことから生まれました。
「三服を作家が活動する場所にできないだろうか。その人は三服小説家と呼べるだろう」
その時点では三服で働くスタッフが文学賞に応募するという構想でしたが、
開業1周年を迎えるにあたり、さらに多くの方々に三服を知ってもらう機会をつくるためにも
三服がみずから文学賞を主催することをご提案しました。
料理を食べる楽しみがあれば作る楽しみもあるように、
文学にも読む楽しみがあれば、書く楽しみがあっていい。
お茶と読書を愉しむための書店として開業したBOOKS&TEA三服にとって、
読む愉しみにとどまらず書く愉しみも三服文学賞を通じて提供することになりました。
実装においては、普段書くことが身近でない人にも参加してもらえるような設計を行いました。
●ハードルは低く
文字数は原稿用紙5枚分の2,000文字以内。
ジャンルは何でもあり。小説・エッセイ・短歌など言語表現であれば何でも可としました。
応募経路も現地投函・郵送・WEBと3種類を用意。
和多屋別荘に来て文学賞を知った人もその場で気軽に応募できるように、三服文学賞のパンフレット裏面を400字詰め原稿用紙としました。
「温泉に浸かって一句」という風にだれでも気軽に応募できるように条件を設定しています。●リターンは大きく
条件を簡単にするだけではビギナーが参加する動機にはなりません。
参加賞を4種類。
❶和多屋別荘の日帰り入浴券
❷BOOKS&TEA三服の利用券
❸BOOKS&TEA三服の選書サービス利用権
❹抽選で1名様に和多屋別荘・水明荘の宿泊ペアチケット
入賞として協賛企業の部門を設定。
各企業の商品・サービスをお渡しします。
そして、大賞には、
賞金10万円と「三服作家」として和多屋別荘に1年間宿泊して執筆活動が行えるライターインレジデンス権を設定しました。
ライターインレジデンス権はSNSを中心に非常に評判を呼び、ひろく三服文学賞を広めるきっかけとなりました。
ハードルは低く、
リターンは大きく。
期間中は「応募したい。けど始め方がわからない」という方に向けたビギナー向けワークショップを定期的に行い、Instagramでも配信しました。
第0回「書くをはじめてみよう!」 浅倉秋成先生
第1回「いま最も注目を集める若手歌人による短歌クロストーク ~たとえば、のつくり方~」
上坂あゆ美先生、岡本真帆先生、藤枝大さん(進行)
第2回「プロが教える、小説の書き方連続講座 全3回」 花野純子先生
第3回「good title lesson ~ 良いタイトルの本だけ扱う本屋の、良いタイトル講座~」 倉成英俊さん
第0回の浅倉秋成先生は、文学賞の開催発表に合わせて和多屋別荘のライターインレジデンス第1号として嬉野温泉に滞在していただき、ワークショップだけでなく実際に嬉野滞在エッセイを3篇執筆していただきました。
アクションのための
補助線を引く
2022年11月3日から2023年3月19日の約4か月半の募集期間を経て、
三服文学賞には4歳~102歳まで計1,523名が参加し、2,170作品の応募がありました。
北海道から沖縄まで全国からの応募だけでなくアジアやアメリカといった海外からも応募があり、
BOOKS&TEA三服が嬉野内外にひろく知ってもらう機会に繋がりました。
2023年7月15日に行われた授賞式では、第2回も開催も発表されています。
想定を超える反響
BOOKS & TEA 三服
株式会社和多屋別荘
〒843-0301 佐賀県嬉野市嬉野町下宿乙738 和多屋別荘内
公式サイト:https://wataya.co.jp/
設計/デザイン:株式会社OpenA
設計/デザインを軸としながら、社会課題の解決や、エリアの開発、新しいカルチャーの創出などを実現する複合的なチーム。嬉野エリアでは、温泉公園や嬉野茶時など様々なプロジェクトに参画している。
企画/運営支援:株式会社ひらく・日本出版販売株式会社
ロゴデザイナー:大渡大士(OWATARI DESIGN)
佐賀県嬉野市吉田地区出身。服飾大学在学中にグラフィックデザインに興味を持ち独立。飲食業、地方創生業、アパレル事業などに携わり、店舗や商品、企業のブランディングのため、デザイン、ディレクションを行なっている。
担当:
プロデューサー:染谷 拓郎
ブックディレクター:深井 航、上田朱音
堤 優衣(日本出版販売株式会社)
最終更新日:2024年7月3日
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