「買う」ではなく「本と過ごす時間」に
出会うよりも過ごすことに目を向けてもらうために、「購入」というプロセスは意識して取り除きました。
そのために人文系私設図書館 Lucha Libroや常総市図書館などライブラリーに出張してもらったり、本の持ち寄り交換スポットを設けています。
幸いあすなろの里にはベンチや東屋、池のほとりなど読むのに気持ちが良い環境はいくらでもありますので、場所の魅力を最大限に用いながら”過ごす時間”を提供できました。
また、一人で過ごす時間だけではなく、誰かと過ごす時間も持つために夜更かし読書会での交流も行いました。本を介することで、たとえ初対面だとしても心地よく語らうことが出来ると感じる方が多いようです。
出会う機会ではなく、
過ごす時間を
どのように提供するか
森の生活のコンセプトは「自分の時間を見つけていく。」です。それは本を読むことだけではないと考え、音楽や食といった本以外のコンテンツも充実させました。
音楽では、ミュージシャン笹倉慎介さんによる生演奏が夜と朝2回行われました。時間帯や環境によって音楽を聴く体験の差異があるのか。肌で感じてもらうための構成になっており、宿泊者だけが体験できる空間になりました。
食では、シェアスタイルBBQやアウトドアバー、「千年一日珈琲焙煎所」による珈琲の提供など、自分の時間を過ごすための食コンテンツを用意しました。
本以外のコンテンツも。
青木真兵・海青子夫妻が古民家の自宅を開放して設立した、奈良県東吉野村にある私設図書館。
歴史・文学・思想・サブカルチャーなどの人文系書籍を中心として約2000冊の蔵書がある。
月刊で新聞を発行、週1日30分ほどのインターネットラジオ放送、定期的な「土着人類学研究会」の開催などが行われている。
都市環境の中で当たり前になっている「普通」を問い直し、はじまりに立ち戻り、その始点自体が拠って立つところをも疑問視し「問い直す」。
図書館
人文系私設図書館Lucha Libro
2008年にアルバム『Rocking Chair Girl』でデビュー。
NHK Eテレの「2355」では、『顕微鏡で覗く世界』『小さな恋の物語』『球だから』等のヴォーカルを担当。
これまでに3枚のオリジナルアルバムと、アイリッシュグループJohn John Festivalとの共作や、笹倉慎介 with 森は生きている名義の7インチシングル、季節をテーマにした弾き語りアルバム(TIME STREAMシリーズ)を発表している。2018年4月、7inchシングル「晴耕雨読/南の窓から」の発売を皮切りにソロ活動と並行しバンド“OLDDAYS TAILOR”の活動を表明。同年6月には1stアルバム「OLD DAYS TAILOR」を発表。
https://www.sasakurashinsuke.com/