箱根本箱は、1995年建設の社員向け保養施設をリノベーションしたもの。たくさんの社員や家族に利用されてきましたが、2015年当時には稼働率は低下し、また大涌谷の噴火影響もあり、休館となっていました。
保養施設の土地・建物をホテルとして再活用するプロジェクトが発足した2015年の夏、私たちにはホテル経営のノウハウはひとつもありませんでした。
しかし、ライフスタイルホテルのさきがけである「里山十帖」を経営する自遊人の岩佐十良さんと出会い、プロジェクトが前進。岩佐さんをクリエイティブ・ディレクターに迎え、さまざまなクリエイターに参画していただき、プロジェクトを進めていきました。
初めてのホテル経営。
「自社のアセットに投資して本来の事業領域を広げる新規事業を行う。」箱根本箱の今の姿を見ればそんなストーリーに納得してくださる方が多くいらっしゃいます。ですが、プロジェクト当初は、新規事業に対してこのような未来を想像することは難しい状況にありました。
社内からは「思い出の場所を壊してしまうのか」という声もありましたが、実際に開業し、グッドデザイン賞などもいただくことで、社内外からご評価をいただくことで、会社のブランディングにも貢献することにつながりました。
アセット活用
という目線。
クリエイティブ・ディレクター/編集者の岩佐十良が代表取締役を務めるクリエイティブカンパニー。
雑誌「自遊人」の発行をはじめ、雑誌連動型の食品販売事業「オーガニック・エクスプレス」や「里山十帖」「講 大津百町」といったライフスタイルホテルの経営・企画・運営を行っている。
商品や宿泊施設、レストランを「リアルメディア化」するという手法で注目を集めており、地方創生、地域の再生・活性化、まちづくりデザイン、旅館再生・再建など、幅広い分野で、コンサルティング&プロデュース事業を展開している。
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