ライティングという観点で主に実施したのは本のジャンルに独自の名前を付けることです。
本って、基本的にどこで手にとっても同じじゃないですか。
同じ本はもちろん同じ本で、世の中には何万冊もあるわけです。
レゴブロックのようなものだと思うといいかも知れません。本という決まったピースを組み合わせて、場の個性が反映された本棚ができる。
だから、「企業の姿を映す本棚を作ろう」だとか「コミュニティの考え方を反映させよう」という考え方で本を置く時に、最も差別化できるポイントは、分類やタグ付けなんじゃないかなと思っています。
タグを付けるということは抽象度を操作して言葉を付与するということなので、言葉選びも重要になります。
言葉の質感に場と集う人の個性を反映させていきます。
「THE CAMPUS」はアクションを起こす場であり、つながる場です。だから、動詞を多めに使ったり、少し柔らかく語り掛けるような表現にしたり。
一般に、本棚の分類名は、「社会」「理工」といったニュートラルだけど少し距離を感じる言葉選びになっています。
この空間はそうではなくしたかったんです。
例えば音楽の本を集めた棚では、
「音楽」ではなく「音楽で未来をつくるには」といったように。
どうしてその本がそこにあって、どういう目的で手に取ってほしくて、読んだ結果どうなってほしいのか。
本の使い方を提案する・語りかける感じでもあるのかなと思っています。
タグ付けで語りかける
ジャンルごとの手書きPOPは相当な分量になりました。それは分類を多くしたからに他ならないのですが。
その中でも、土壇場で書き換えたジャンルがかなりありました。
それはデータとしては残っていないかもしれません。
現場で書いている時に、「なんか違うな」と思ったら、その場で書き換えることが出来る。
土壇場で姿を変えることが出来るのは、手書きの醍醐味ですよね。
短期間だからこそ、ライブ感を持って進めていくという空気感は全体的にありました。
完成品をどかっと納品するのではなくて、本が増えていく姿を想像出来るようにしたり、意味のある余白を持たせるということは意識してライティングも行いました。
土壇場で姿を変えられる
ライブ感
THE CAMPUS
リニューアル日:2021年2月
アクセス:〒108-8710 東京都港区港南1丁目8番35号
公式サイト:https://the-campus.net/
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