押しつけがましくなく、謙虚に、
でも接点は常に用意しておく。


公共施設には様々な方が来館するので、本に興味がある人もいればいない人もいます。

読むまではいかないけれどちゃんと接点がある。
気が向いたときにその興味を受け止められるようにしておく。
無理に手に取らせようとはしないというところが、公共施設ならではのポイントなのかなと思います。

例えば、いつも受験勉強でおひさまテラスを使っていた高校生が大学に進んで、何かの研究の際に参考資料を探していた時、
「なんかこれ見たことある」と気づき、思い返してみたらおひさまテラスだった。
こんな未来が実現したら嬉しいなあと思います。

公共施設はたぶん長いスパンで人の人生に関わっていくものなので、
押しつけがましくなく、謙虚に、でも接点は常に用意しておく。
その塩梅が難しいところでもあるんですけどね。
単純にインテリアとして本を使うということではなく、手に取ってもらわなくても
それぞれの利用者にとっての「本がある意味」をちゃんとつくりたいと思っています。