本屋では書籍販売が主な売上です。
一般的に本屋における本の粗利率は20%程度と言われています。
経済産業省の調査によると小売業界の平均粗利率は27.6%ですので、そもそも利益構造が苦しい業態であることがわかります。そのうえ、90年代後半以降 本が売れなくなっています。その結果、街から本屋が消えていくという状況が続いています。
つまり、本だけを販売して事業を成立させることは非常に難しく、本を取り扱うことの経営的ハードルがどんどん高くなっています。
そこで、箱根本箱では「マネタイズポイントの複線化」を意識して事業設計を行いました。主に、ホテルとしての宿泊、レストランの飲食、SHOPでの雑貨販売、そして書籍の販売となります。実際に箱根本箱の売上に占める書籍の割合は5%程度になっています。
本を届けるために、
本だけを売らない。
箱根本箱モデルでは、書籍の販売益だけに依存しなくてもよくなるため、一般的にはあまり販売数の少ないニッチな書籍も仕入れて展開することができます。結果的に、普段の書店では見られないラインナップにすることができます。
「何が良い本か」という問いに対する答えは、人それぞれ違うでしょう。本の魅力は、その幅広さ、深さにあります。雑誌やベストセラーの売上構成比が大きい通常の書店ではどうしても取り揃えられない本こそ、箱根本箱では取り扱うことができる。それは、宿泊者の方にとっても強い魅力になります。