ひらく ブックディレクター
深井 航
本でブランドの
パーソナリティを作る。
実は箱根本箱の売上のうち、本の割合は決して大きくありません。
しかし、お客様への提供する体験価値という面では本が事業の柱です。
本抜きでは箱根本箱は成り立ちません。
そういった意味で箱根本箱は、「本」の価値を最大化した事業のありかたのひとつとなっています。
どういった本をラインナップするか/どのように見せるのかについて、
箱根本箱というブランドのパーソナリティを作るつもりで日々丁寧に検討しています。
箱根本箱では、新刊を毎月20銘柄ほどセレクトして仕入れています。また、毎月テーマを設けて新刊・既刊問わず5冊を「今月の選書」として選んでいます。
つまり、毎月25冊ほどが新しく箱根本箱に追加されていくわけですが、その際に大切にしているのは「せっかく箱根まで足をはこんでもらったので、いつもの本屋さんでは見かけないような本に出会ってほしい。」ということです。
衣食住遊休知の基本ジャンルをベースにしながら、ものごとの視点や解像度が変わるような本だったり、暮らしのなかにあたらしい気づきがある本、そして「こんなニッチな事柄まで本になるんだ」と本というメディア自体の奥深さ・面白さが伝わる本を重点的にセレクトしています。なので、一般的な書店ではなかなか売れることはないだろうなという本が数多くラインナップされています。
それでも「20時間本に囲まれて過ごす箱根本箱」という舞台装置があるからこそ、そういった本も手に取ってもらうチャンスがあるんです。だからこそ、売れる/売れないという視点ではなく、箱根本箱での本との体験がどうあるべきかという視点でディレクションを行っています。
(ブックディレクター・深井航)
いつもの本屋さんでは見かけないような本に出会ってほしい
株式会社ひらく ブックディレクター
1995年、埼玉生まれ。2017年、日本出版販売株式会社に入社。全国にある書店の在庫検索・店頭取寄ができるアプリ「ほんらぶ」の立ち上げと運営に2年間従事。その後、2019年より現職。箱根本箱・松本本箱のブックディレクションを担当する他、キャンプイベント「森の生活」やイオンモール上尾「Park of Tables」などのプロジェクトマネジメント、文喫オンラインイベント「知るを知る。」のプランニングなどを行う。好きなレーベルは医学書院の「シリーズ ケアをひらく」。